2023 ベストアルバム

個人的に、2023年のベスト1アルバムは、

ローリング・ストーンズ 『ハックニー・ダイアモンズ』に決定。

とにかく楽曲とアレンジがいい。もちろん、ミックの歌声も。

『刺青の男』以降のアルバムは、ほとんど聴きかえすことが

なかったけど、このアルバムは、この先、何度も聴くだろう。

亡くなったチャーリー・ワッツのドラムも聴けるし、

ティーブ・ジョーダンのドラムの音に、チャーリーへの

リスペクトを感じる。スティーブは素晴らしいドラマーだ。

7曲目の「MESS IT UP」が好きだ。

この曲や「BITE MY HEAD OFF」を聴くと、

アルバム『女たち』が聴きたくなる。

来年、ストーンズの来日公演があるとしたら、昔の曲よりも、

この新しいアルバムから、全曲演奏してほしい。

毎日、仕事の行き帰りに電車の中で、このアルバムを聴いている。

天国から聞こえてくる最高に甘美な調べを、生きる力にして、

私は今日も雑踏の中を歩いていく。

ミック、キース、ロニーのように、力強く、そして、しなやかに。

 

 

 

オールタイムベストアルバム(ロック・ポップス編)

オールタイムベストアルバム・10枚 (リリース年順)

 

・『つづれおり』(1972) キャロル・キング

・『彩(エイジャ)』(1977) スティーリー・ダン

・『ガウチョ』(1980) スティーリー・ダン

・『ナイトフライ』(1982) ドナルド・フェイゲン

・『トーク・イズ・チープ』(1988) キース・リチャーズ

・『ニューヨーク』(1989) ルー・リード

・『オー・マーシー』(1989) ボブ・ディラン

・『メイン・オフェンダー』(1992) キース・リチャーズ

・『ハーヴェスト・ムーン』(1992) ニール・ヤング

・『タイム・アウト・オブ・マインド』(1997) ボブ・ディラン

 

この10枚の中で、あえて1位を選ぶとしたら、

1997年の『タイム・アウト・オブ・マインド』。

音の魔術師ダニエル・ラノワをプロデューサーに迎えて、

素晴らしいミュージシャンたちとともに創り上げた、

奇跡の大傑作アルバム。

暗闇の中から聞こえてくるような演奏とディランの歌声。

この不思議な音像は、二度と再現できないだろう。

 

 

人生のエンドロール曲

人生の最後に何を食べたいか?

という「最後の晩餐」の話をすることが、ときどきある。

自分の場合は、カツカレー。

カツカレーという食べ物を考えた人に、心から感謝したい。

 

では、人生の最後に聴きたい曲は何か?

これを決めるのは、とてもむずかしい。

好きな曲は、たくさんある。

 

が、あえて、いま決めなければならないとしたら、

ケニー・バレルの「GIRL TALK」。 この曲を選ぶ。

大好きな曲。

 

「GIRL TALK」は、

1966年のアルバム『テンダー・ジェンダー』の

A面の最後に収録されている。

 

ケニー・バレル(ギター)

◆ リチャード・ワイアンズ(ピアノ)

◆ マーティン・リヴェラ(ベース)

◆ オリバー・ジャクソン(ドラムス)

 1966年4月 ニューヨーク・RCAレコーディングスタジオにて録音。

 

ゆったりとした曲調の「GIRL TALK」を聴きながら、

穏やかな気持ちで、あちらの世界へ旅立ちたい。

と、思う。(笑)

 

 

 

 

 

 

現在進行形のディラン

ボブ・ディランのライブへ行ってきた。

会場は、東京ガーデンシアター。

 

ディランのライブは、1978年の初来日公演以外は

すべて観に行っているけど、

今回のライブは、涙が出るほど感動した。

 

ディランの声に張りがあり、力強さもあった。

そして、バックバンドの演奏が素晴らしく、

とくに、ギターの演奏にシビれた。

 

今日は土曜日だけど、チケットの売れ行きがよくなかったらしく、

座席の振替があった。

そのおかげで、良い席で観ることができた。

(ステージが暗くて、ディランの姿はほとんど見えなかったけど...笑)

 

演奏された曲の7割は、『ラフ&ロウディ・ウェイズ』から。

「オレは、今も現在進行形だぜ」

と言わんばかりのセットリスト。

ディランはそれでいい。 それがいい。

 

ライブが終わって、近くにいた若者たちが、

「今回のライブを観ないなんて、馬鹿だよな」

と言っていたのが、とても印象的だった。

 

そう、本物のファンは、懐メロを聴きたいんじゃなく、

現在のディランを聴きたいんだ。

昔の曲ばかりを聴きたがる、そんな老人にはなりたくない。

 

外は雨で寒かったけど、いいライブだった。

ありがとう、ディラン。

「Not Fade Away」のカヴァーも、最高にカッコよかった。

 

81歳。

日本に来てくれて、ありがとう。